フィンテック推進を目指した法律の再編に向けて金融庁が方針を発表しました

以前本ブログで取り上げた内容『金融庁がフィンテック普及に向けて新法を作ります』について、その後の進展がありました。日経電子版の方で11/10に金融庁から金融行政方針が出た旨が記事として出ました。

 

 

日経新聞に記事について

『日本経済新聞:フィンテック推進へ法律再編、金融庁が方針 審議会で検討着手 地銀には改善迫る

 

金融庁は10日、今後の重点施策を示す金融行政方針を発表した。金融とIT(情報技術)が融合したフィンテックを推進するため、既存の金融法制の再編を検討すると明記。複数の業種にまたがる規制を見直し、同じサービスに同じルールを適用するよう改める。収益が減る地方銀行への監督を強め、取引先の経営支援に取り組むよう促す。

 

リンク先の日経の記事には「フィンテック」「地銀のビジネスモデルの転換」「資産形成」がテーマとして取り上げられています。

金融庁が公開している行政方針にはどのようなことが書かれているのか、主にフィンテック(本ブログとしてはソーシャルレンディング)に絞って紹介していきます。

 

金融行政方針について

はじめに:金融行政方針とは

金融行政方針とは、金融庁が金融行政として何を目指すかを明確にし、その実現に向けて各事務年度毎に策定し、まとめたもの』のことです。つまり、今後、金融庁で行っていく活動のベースとなるのが、金融行政方針に書かれているということです。

 

金融行政方針の内容について

以下の出典リンクか画像をクリックすると金融庁のウェブページに飛びます。リンク先のウェブページには平成29年度版の金融行政方針が公開されています。

出典:金融庁ウェブサイト(平成29事務年度 金融行政方針について)

『平成29事務年度金融行政方針の主なポイント』という資料にざっくりした内容が記載しています。まだ方針段階ですが、ソーシャルレンディングとしてはIT技術活用にかかる以下のページの辺りが主に関係してきそうです。

キーワードとしては『ルール』『横断化』『セキュリティ』といったところがポイントのようです。また気になる表現として”シャドー・バンキング”という言葉が用いられています。

シャドー・バンキングというと中国での金融リスクで問題になった際に使われている単語で聞こえは悪いのですが、ソーシャルレンディングも性質上は似ているので仕組み的な意味合い(銀行以外の金融仲介機関)で含まれているように見えます。

出典:wikipedia(シャドー・バンキング・システム)

シャドーバンキング・システム(英: Shadow banking system)とは、銀行ではない証券会社やヘッジファンドなどの金融機関が行う金融仲介業務のこと。 影の銀行とも呼ばれる。

 

公開資料の金融行政方針の全文(2つ目のファイル)にはより詳細化した説明が書かれています。ソーシャルレンディングで今後動きとして期待されそうなポイントを以下にピックアップしました。

 

ポイント:実態調査の開始

以下の一文によると第二主金融商品取引業者にはいずれ実態調査が入るようです。ソーシャルレンディング事業というのは主に第二種金融商品取引業(投資家からお金を集めるためのファンド形成)と貸金業(集めたお金を貸す)が組み合わさった形態で提供されるため、今後大手のソーシャルレンディング事業者に対し調査と具体的な課題の洗い出しが行われる可能性があります

 

ポイント:新規参入に伴う負担軽減

金融庁のページにはFinTechサポートデスクというページが設けられていて、FinTechに関する一元的な相談・情報交換窓口が設けられています。ページ下方には投資型クラウドファンディングについての登録手続きの方法が掲載されています。今後は事業者負担軽減を狙うということで、ソーシャルレンディング事業者の増加も今後見込まることと思います。

 

ポイント:サイバー攻撃への対応

今後、サイバー攻撃にも対策の方針と脅威に対する検討がされているようです。ID/パスワードや個人情報漏えいなどのセキュリティインシデントの未然防止のために各社の情報セキュリティについても一層の強化が期待されます。

 

抜粋は以上です。他にも金融行政方針にはいろんなことが書かれていますので、もし興味がありましたら金融庁のウェブページから資料をご覧になってみてはいかがでしょうか。

 

最後に

金融庁の対応は方針が公開された段階ということで、これから始まったばかりです。今後は、実態調査、具体的な課題抽出、対策検討、施策実行と段階を経て進めていくことになると思います。なので、具体的に何をするかというのが決まるのはまだ少し先のようですが、今後の動向には引き続き注目したいと思います。

そういえば、法整備の話からは逸れるかもしれませんが、ソーシャルレンディングもNISA少額投資非課税制度)に対応する日というのは来るのでしょうか。

 

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