ソーシャルレンディングの募集ファンドに『案件2』がある理由

#本記事は、以前使用していたFC2ブログからの転載+追加編集分になります。

 

素朴な疑問

ソーシャルレンディングで募集しているファンドは1ファンドにつき貸付先を2つ募集していることが多いことと思います。そして、単純に1ファンドあたり複数貸付先という構成ではないようです。例えば、以下のような例の場合です。

maneoの 場合

2017年 秋のキャンペーンローンファンド8号(案件1:AN社、案件2:C社)
募集総額 10,050,000円
案件1:貸付先 事業者AN社/貸付金額  10,000,000円/利回り 7.5%
  案件2:貸付先 事業者C/貸付金額  50,000円/利回り 7.5%

ラッキーバンクの場合

【10/7募集】第353号ローンファンド東京都港区×東京都中央区
  募集総額  4,001万円
Project 1 東京都港区不動産担保ローン/調達資金 4,000万円/利回り(税引き前)8.00%
  Project 2 東京都中央区不動産担保ローン調達資金 1万円/利回り(税引き前)8.00%

 

特徴として、案件2(貸付先2)以降は、貸付額が案件1と比較して桁違いに少額です。2つ目の貸付先は投資家に投資をさせてもリターンがほぼほぼないので、一体何のために2つ目の貸付先を用意しているのだろう、そもそも1ファンドあたり1貸付先でよいのではないか、と思わせました。こういう構成のファンドは多いようですが、何故こうなっているのでしょう。

 

ソーシャルレンディングの募集ファンドが複数で構成されている理由

その答えに関しては、maneo代表 瀧本氏のブログ記事『実務的な対応をさせて頂きました。』に記載してありましたので、そこから引用していきたいと思います。ポイントだけわかればいい人は下の方にある”要約”の部分まで飛ばしても構いません。

監督行政機関からの指導である、

・覆面化(投資対象企業の実名を載せない)←これは昨年すでに対応済み
・複数化(案件を個別に募集せず、複数の案件をファンドとしてまとめて募集する)

のリクエストに、これで両方対応させて頂きました。

現在募集中のローンファンドは、
案件1(2,000万円)7%(←これは確定値です)
案件2(5万円)5%(←これも確定値です)
をまとめて
ローンファンド2,005万円(5%~7%)として募集させて頂いております。

案件2は、5万円という、実務的な対応です・・・。

実は、ご指導に従うには、

・実行済み案件と、
・これから行う案件
との組み合わせとせざるを得ないことになります。

ちょっと説明しましょう。

理想的には、
案件1(A社に対し2,000万円)と
案件2(B社に対し3,000万円)を
まとめてローンファンドとして募集すべきなのですが、

A社の事情により、契約直前になってmaneoとA社の金銭消費貸借契約がキャンセルされた場合、B社に対してのみの融資となってしまい、結果として監督行政機関からのご指導である「複数化」に対応できなくなってしまうからです。

また、
案件1(A社に対し2,000万円)
案件2(B社に対し3,000万円)
案件3(C社に対し4,000万円)
をまとめてローンファンドとして募集した場合で、A社の事情によってA社がキャンセルとなったケースでは、A社分として募集させて頂いた2,000万円が宙に浮いてしまい、結果的にローンファンド全体をキャンセルせざるを得ず、B社とC社にご迷惑をかけてしまうからです。

結果として、理想的でなく、現実的にこのリクエストに従うならば、すでにmaneoの資金で融資が行われた(A社に対し2,000万円)とこれから融資を行う予定の(B社に対する3,000万円)を組み合わせるのであれば、A社のキャンセルはありえず(すでに実行済みだから)B社がキャンセルになっても、ローンファンド全体をキャンセルしてA社に迷惑がかからない、

つまり、
・実行済み案件と、
・これから行う案件
との組み合わせとせざるを得ないことになります。

ということで、理屈について、説明をされています。

 

要約

少し、箇条書きにまとめました。

  • 1ファンドに2案件ある理由は、監督行政機関からの指導により案件を複数化(※)をする必要があったため。
  • ただし、単純に貸付先を複数にするだけでは片方の貸付先がキャンセルになった場合、ファンドそのものをキャンセルせざるを得ない共倒れの可能性が出てくる(つまり、キャンセルしていないもう片方の貸付先に迷惑がかかることになる)
  • 共倒れの回避策として、1ファンドの貸付先の一つ(案件2)に少額の実行済み案件を盛り込んだ。

※複数化とは:1ファンド1貸付先の場合だと投資家が貸付先にお金を貸しているように見えてしまう(そうなると投資家側に貸金業登録が必要になる)ため、投資家が貸金を行っているように見せないためのカモフラージュ策

上記の対策によって見た目は2案件として募集しているのですが、片方(案件2)は実務的(おまけ)で、実際に選ぶのに判断しているのはメインである案件1ということになりました。 ただし、2案件目は明示的に少額だから気にしなくていい案件、という風に謳っているわけではありません。今後、2案件目の方も少額ではなく、純粋に複数化している場合も出てくる可能性はあるので、全く気にしないのではなく、チェックはしておいた方がよいのかもしれません。

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