ソーシャルレンディングで早期リタイアは可能か?

退職することを『リタイア』と言いますが、そこから派生して仕事を定年前に辞めることを『早期リタイア』と言ったりします。早期リタイアをすると、仕事に使う時間がなくなる(減る)ので、その分空いた時間を別の目的に、好きなように使うことが可能になります。

ソーシャルレンディングは不労所得を得る手段の一つですが、投資する金額が多いほどリターン(配当金)も大きくなります。

極端な話をすると、

ソーシャルレンディングで得られた不労所得が仕事をする上での年収程度かそれを上回るのであれば、仕事をしなくてもソーシャルレンディングで得られた不労所得だけで同じ水準かそれ以上の生活ができるようになる、ということになります。つまり、それが可能であればソーシャルレンディングによって早期リタイアも実現できるかもしれません。

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では、この早期リタイアですが、具体的にはどうすれば実現できるのでしょうか? そして、何をする必要があるのでしょうか? 本記事ではその方法について必要と思うことを挙げていきたいと思います。

 

 

どのようなリタイアを目指していくか

リタイアをするためには、どんなリタイアにしたいかを考える必要があります。一口にリタイアといっても色々ありますが、主にどういったリタイアの形式があるのでしょうか。

リタイアの方法

リタイアには大きく二つの方法があります。お金が減り続けるリタイアと、お金をなるべく減らさない/増やしていくリタイアです。

前者は貯金などの自身が持っている資産を少しずつ削りながら生活をすることで、お金が尽きたら終わりというパターンです。後者は、資産運用をしながら収入を得て生活をすることです。ソーシャルレンディングによるリタイアは、後者の資産運用によって収入を継続的に得るリタイアに該当します(本記事の記載対象)。

 

早期リタイアの種類

早期リタイアとしても、大きく2種類のリタイアがあります。それぞれ以下のような意味合いでよく使われているようです(明確な定義はありません)。同じリタイアでも、少し意味が違います。

アーリーリタイア 早期リタイアのこと
セミリタイア 早期リタイア後も仕事をすることによって一部の収入を得る。限りなくリタイアに近いリタイア

セミリタイア=アーリーリタイアとして、同じ意味で使われている方もいるようです。

この記事内では、アーリーリタイアは資産運用によるリタイア、セミリタイアは資産運用+仕事として記述しています。セミリタイアは、サラリーマンのように毎月160時間~200時間労働とまではいかなくても労働時間を削って、別の好きなことに時間を費やすようなスタイルです。

アーリーリタイアにするか、セミリタイアにするかは、

  • 余裕資金がどれくらいあるか
  • リスクヘッジ

が大きく関わってくるようです。主にセミリタイアを選ぶ理由としては、

  • 資産運用で得られた収入だけでは、完全に食べていけるほどの余裕はないので、それを補うために仕事をする
  • 仮に資金的に余裕があったとしても仕事をしないといけない事態に陥った時のことを想定して無理をしない程度に仕事をする
  • サラリーマン時代ではできなかった、お金よりも体験価値を重視した仕事をする

などがあるようです。

 

リタイア後に必要なお金はいくらか?

リタイアするには、その後の生活を支えてくれるお金(生活費)が必要となります。

まずは、現在の状況を把握することが大事

生活に必要なお金は家族構成やその人の生活スタイルによって異なります。つまりいくら必要なのかはその人次第です。なので、まずは自身の現状を確認しましょう。

  • 収入はいくらあるか
  • 支出はいくらかかっているか、またその内訳は何か

支出は生活費などの消費支出と、税金などの非消費支出があります。

現在を把握することで考えるベース(今どうなのか?)ができます。節約した生活にするのか、今と同じ水準の年収を求めるべきか、あるいはそれ以上なのか、比較した上でリタイア後の目標(今後どうしたいのか?)を決めることができます。

 

参考:平均年収

国税庁のホームページには、給与所得者の平均年収が掲載されています。平成28年の調査結果では、422万円です。

 

参考:平均的な消費支出

以下は総務省統計局のホームページで記載されている消費支出(生活費)の2017年7月~9月の平均額です。総世帯というのは、単身も含む世帯のことです。

 

参考:税金はいくらかかるの?

税金というと、所得税、住民税、健康保険、年金などがあります。社会保険(厚生年金、会社の健康保険)は、退職後は国民年金と国民健康保険に変更となります。

住民税なら大体所得の10%、リタイアすると、会社の健康保険から国民健康保険は地域によってかなりばらばらです。国民年金は月額16,490円(平成29年4月時点)かかります。

また、所得税については以下に書かれた表にあるように、収入によって変わってきます。

課税される所得金額 税率
195万円以下 5%
195万円超え330万円以下 10%
330万円超え695万円以下 20%
695万円超え900万円以下 23%
900万円超え1,800万円以下 33%
1,800万円超え4,000万円以下 40%
4,000万円超 45%

※税金の話については、『ソーシャルレンディングにおける確定申告』で記事にする予定です。その際に細かく記載していきたいと思います。

 

ソーシャルレンディングで入ってくるお金はいくらか?

給与から、ソーシャルレンディングの不労所得に収入源をスイッチする場合、投資額がいくらあればよくて、利回りはどのくらいのファンドに投資していればよいのでしょう

投資金額と利回りの関係

簡単に表現すると、投資金額に利益率をかけたものが年収(税引き前)になります。計算式は以下になります。

ここでいう”利益率”というのは、”目安とする運用利回り”とニアイコールであることを想定しています。つまり、

投資金額合計 × 運用利回り(平均) = 年収

と仮定します。運用利回りは、そもそも投資ファンドによって様々ですが、いくらぐらいの利益率かを計算してみると大体、目安として利回りが何パーセントのファンドに手を出していけば、目標とする年収に達するかがある程度推測できます。

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ソーシャルレンディングでは様々なファンドが公開されていますが、利回りもかなり広い範囲で選択肢があります。

投資額と運用利回りの関係を表にすると、以下の図表のようになります。表内の赤いセルは、目標値の例として示したものです。平均年収420万円のレンジである400万-500万円台を示しています。平均年収に近い目標額を目指す人は、この赤いセルのどこかを目指して利回りと投資額を定めていく必要がある、ということです。

少し、見方を補足します。例えば、6%台のファンドで配当を積み重ねていくなら、平均年収に到達するには大体7000万円以上必要です。12%平均で高い利回りに投資していれば、3500万円が必要になります。利益が、6%と12%では、単純に倍近く投資額の差が出るということです。

リスクの側面からいくと投資額が少ない場合は高利回りなファンドに投資していかないと目標額に達しないので、その点でリスクは高いという風に見えます。

リタイア後は、この資産運用による収入がメインとなりますので、万が一投資に失敗すると『資産の山』が崩れて運用ができなくなります。なので、リタイア後はなるべくリスクを取らない運用にして、資産の山を崩さないよう心がけることが継続する上で大事なことになります。

 

税引き後利益(手取り)を考慮して見てみると

ソーシャルレンディングの分配金はあらかじめ配当のタイミングで源泉徴収税の20.42%が引かれます。約20%を引いたもの(0.8掛け)として、手元に入ってくるお金はいくらかというと、以下の計算式でざっくりとしたものになります。

投資金額合計 × 運用利回り(平均)× 0.8 = 年収(税引き後)

また表にすると以下のようになります。

 

資産運用における稼働率を考慮してみると

更に、上述に挙げた計算式は、運用期間を1年フルに活用した場合の計算式です。例えば6か月運用や3か月運用のファンドに投資を繰り返す場合は、再投資して貸付実行になるまでの期間、資産運用していない期間なので、その分収入は減ります。早期償還(予定より早く運用終了)が行われる場合も同様です。なので、この場合、運用日数の日割り分が減ってくるので、得られる金額はもう少し下になる可能性があります。ここでは、運用期間の割合を稼働率と呼んでいます。

投資金額合計 × 運用利回り(平均)× 0.8 × 稼働率 = 年収(税引き後)

ファンドによって運用再開までの日数は異なるのですが、1か月以上かかる場合も多いです。一か月程度働かないお金が度のファンドも平均的に発生すると見積もるなら、稼働率90%(0.9掛け)ということが見込めます。これを式に表すと、

投資金額合計 × 運用利回り(平均)× 0.8 × 0.9 = 年収(税引き後)

となります。0.9掛けした場合の表は以下のようになります。

1か月運用や、3か月運用型のローンファンドが多い場合だと、稼働率はさらに下がる(収入も減る)と思われます。

尚、上記に挙げた計算式や表は、私が考えた推定値なので、この通りに投資をすれば年収が確保できるといったことを保証するものではありません。

 

例:私の場合はというと

例として、私の投資の仕方で表のどこにマッピングされるかを見ていきます。

私は800万円ぐらいソーシャルレンディングに投資していて、投資対象のファンドは利回り5~9%まで様々ですが、平均して大体7%ぐらいのファンドに投資しています。6か月から8か月の運用期間が多いので、以下の計算式としました。

投資金額合計 × 運用利回り(平均)× 0.8 × 0.9 = 年収(税引き後)

計算値を表上に示すと、黄色セルのあたりになります。

この結果から、現時点では、より利回りの高いものにシフトしていったとしても、ソーシャルレンディングだけでリタイアというのはとても厳しいことがわかります。




 

資産運用に必要な資金を貯めてから、リタイアする

今はリタイアするための資金がまだ少したりない、という人は、何年かかけて運用資金を準備していけば、運用資金が調ってリタイアというのも手段としてあります。例えば、貯金です。働いたお金を投資のために貯金(orそのまま資産運用)していくことができれば資産運用のお金は増えていきます。あるいは貯金以外で増やすなら、副業を行うことです。

仮に1年で200万円の貯金ができたとすれば、5年継続すれば1000万円、10年継続すれば2000万円貯まります。

 

資産運用の手段はソーシャルレンディングだけでよいか

ソーシャルレンディングで投資に失敗した、あるいは何かを理由に業界的にソーシャルレンディングという手段が行き詰ってしまった(廃れてしまった)場合、ソーシャルレンディングだけだと運用する手段がそこでなくなってしまいます。

そうなったときに、別の資産運用にいきなり手を出しても何も知らない初心者からスタートすることになるので、リスクがあります。あらかじめ、スイッチする先の運用方法について学び、経験値を積んでおくか、別の運用法に投資の配分を変えている方がリスクは低減できます。
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ソーシャルレンディングが今後どう発展していくのかはわかりません。まだまだこれからなところは多いと思います。私はソーシャルレンディングに投資している身の上として今後益々発展してほしい方向に期待しています。ただし、万一のことを考えると別の資産運用の手段も確保しておいた方がいいとも思っています。

ただし、仮に代替とする運用手段を用意しても、前半で述べましたが資産が大きく減ってしまって、資産運用だけでは食べていけない、となったら働くことも考えておかないといけないかもしれません。そういう意味では、セミリタイアは資産運用以外の収入を得る手段として、リスクヘッジ策と捉えることができます。

 

試運転する期間の必要性

投資に必要なお金は用意され、今後の収入や支出の目標も立てられ、何かが起こった場合のリスクを除外するなどの考慮がされたとします。では、いつから始めればよいかというとリタイアの前に、ある程度の期間、資産運用による実績を作ってからの方がよいと思います。この実績というのは、安定して収入が得られることの実績です。理論と実践は違うということもあるため、その確認です。

リタイア前であれば、仮に見込みがずれて投資に失敗してもまだ仕事がありますので、何とか生活ができます。本格リタイアの前に資産運用によってちゃんと収入が得られるか、確認しておいた方が無難でしょう。

また、支出に関しても平日はあまりお金を使わないが休日はお金をよく使うタイプの人だと、リタイア後の毎日の自由時間から浪費が激しくなり、リタイア後の支出が思ったよりも増えてしまう、といったことも考えられます。休日中の支出コントロールができておくようにした方がよいかもしれません。

これらは、もちろん強制ではありません。『よし、計画は建てられた。資金も十分あることだし、さっそく会社を辞めよう』とスタートするのも個人の自由です。最終的に、自分がいけると思ったタイミングで、リタイアをするのがよいと思います。

 

まとめ

タイトル『ソーシャルレンディングで早期リタイアが可能なのか?』というと、上記で挙げてきたことをまとめると以下のポイントが必要と考えます。

  • 早期のリタイアには、アーリーリタイアと、一部仕事で収入を得るセミリタイアがある
  • 収入や支出、税金がいくらかかるのかを把握して現状分析とリタイア後について検討する
  • ソーシャルレンディングによる投資額がいくらだと年収がいくらになるのか目標を設定して、計算し、収入をコントロールする
  • リタイア後は資産の山を崩さないために、なるべくリスクを取らない運用方法が必要
  • 万一の場合に備えて、ソーシャルレンディング以外の資産運用方法も確認する
  • いきなり仕事を止めるのではなく、試運転をしてからリタイアをした方が無難

 

最後に

私は、ソーシャルレンディングを始めてからブログを始めました。ブログを始めたことで他の方々が運営しているブログをよく見るようになり『早期リタイア』という言葉を知るに至りました。

運用資金は現在800万ほどで、上記に挙げてきたような試算からするに、早期リタイアには程遠い状態です。貯金がないわけではないので、もう少し運用資金を上げようと思えば上げられますが、現在はサラリーマンをしながらソーシャルレンディングによる資産運用を試行している段階です。

本記事を書いていて、自身が早期リタイアしようと思った場合にどのくらい道のりが遠いのかということを把握する、いい機会になりました。

タイトルに書いた質問に対するソーシャルレンディングしか資産運用をしていない私自身の回答ですが、運用資金の低さ、経験の低さ、リスク低減する策を持たないことから『今の所は厳しい』となります。ただし、早期リタイアに興味はあります。早期リタイアとまではいかなくても、資産運用によって月の不労所得を増やしていく方向には、今後も模索していきたいと思います。

私はソーシャルレンディングから投資をスタートしたので、ソーシャルレンディング以外の投資経験・ノウハウがありません。直近でスタートするかどうかはまだわかりませんが、他の投資手段についてもどうなのかといったことを自分自身で実践して、試していきたい、というのが本記事を書いていて思ったことでした。実践したら、その際はまた記事にしたいと思います。

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