ソーシャルレンディングで損失が発生した際の確定申告について

こんにちは。中年リール(@mez2fln)です。

確定申告の時期となりました。申告の方はお済みでしょうか?

私は今回人生2回目の確定申告となりましたが、今回(H30年分)はSL各社の分配金に加え、損失が発生したので、その分の申告を行いました。本記事は私が行った内容のまとめです。

注意:本記事に記載している情報は、正確な確定申告方法を保証するものではありません。自身で申告をされる場合、正確な情報を確認したい場合はお近くの税務署、または税理士の方に相談をしていただきますようお願いします。

はじめに。このブログを書いてる人はどんな人?この記事の作成背景など。

本ブログに初めて来た方のために、少し自己紹介をします(読み飛ばしても構いません)。

私は30代の会社員で、主にソーシャルレンディング投資(貸付型クラウドファンディング)を初めてかれこれ2年、毎月数万円の不労所得を得ていました。2018年はソーシャルレンディング投資によって分配金を得ましたが、同じくソーシャルレンディングで損失が発生しました(分配金や損失についての詳細は以下の記事にまとめています)。

ソーシャルレンディングを初めて2年である共に投資を初めて2年目。確定申告も2度目となりますが損失の申告というのが初めてで、『ソーシャルレンディングの損失ってどうやって処理するの?』『そもそもトータルでマイナス。損失って申告する意味あるの?』など、確定申告をするにあたり、色々な不安や疑問を抱えてしまい、調べたり税務署の方に聞いたりしながら行うこととなりました。本記事では、今回申告した際に得た情報や内容を今後のためにも書きとめることにしました。

ということで自己紹介等は終わりまして、以降でソーシャルレンディングに関する確定申告の説明を行います。尚、私は所得の内訳が給与所得と雑所得(ソーシャルレンディング分配金など)のため、その前提で以下の記事は書かれています。

ソーシャルレンディングの所得の扱い

ソーシャルレンディングの所得に関する確定申告をする上で、主にポイントとなる点について説明します。

ソーシャルレンディングの分配金は『雑所得』

まず、ソーシャルレンディングの所得は何に分類されるかについてですが、こちらは『雑所得』になります(全てのソーシャルレンディング事業者の分配金の扱いについて確認しているわけではありませんので、正確な情報は各事業者毎に所得の扱いを確認ください)。

雑所得は総合課税の対象であるため、給与所得などと合わせて課税される所得金額の合計によって税率が変化します。ソーシャルレンディングの分配金は一律で約20%徴収されますがが、以下の表の課税される所得金額のどのレンジに属するかによって増減が発生する形になるということです。

所得税の速算表
課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

参考:国税庁HP No.2260 所得税の税率

例えば、上記の表をベースにすると課税される所得の合計が『195万円を超え 330万円以下』に収まる場合は税率が”10%”ですので、ソーシャルレンディングの20%は払い過ぎ、となりますので確定申告を行うと払い過ぎた分が還付される可能性があります。

確定申告ってどういう時に必要?

そもそも確定申告が必要な場合とは?

少し話は変わりますが、そもそも確定申告を行う必要があるかないかといったことは、給与所得がある方は主に以下の条件に該当するかで変わってきます。

引用:金融庁HP 確定申告が必要な方

(1) 給与の収入金額が2,000万円を超える

(2) 給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円を超える

(3) 給与を2か所以上から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整をされなかった給与の収入金額と、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)との合計額が20万円を超える

(1)の年収2000万を超える場合は申告必須ですが、その他の方は(2)か(3)に該当するかによって変わってきます。20万円というのが境目ですね。確定申告が必要か否かは他にも所得別に細かい条件がいくつかありますので詳細は以下のリンクをご確認ください。

参考:金融庁 確定申告が必要な方

※補足:20万以下の場合に確定申告(所得の申告)は不要なのですが、住民税は20万以下でも申告が必要です。

申告が必要なのか税務署に聞いてみました

今回、私は給与所得あり(年末調整あり)で、尚且つソーシャルレンディング等でトータルで56万円の雑所得を得ましたが、損失は116万円でした。雑所得を合算(後述の”雑所得内の通算”)すると利益は0円、損失の方が大きいというパターンです。

この場合、確定申告が必要なのか、念のため税務署に電話で問合せて確認しました。

結果、『雑所得内で利益と損失を合算して20万円以下になるのであれば、確定申告は不要』とのことでした。つまり、申告しなくてもいいそうです。

申告は不要ですが、ソーシャルレンディングで損失が出た場合は申告した方がお得な場合があります(後述)。

ソーシャルレンディングの損失分を申告する際のポイント

雑所得は他の所得との損益通算はできません

雑所得の損失に関する計算の補足です。

損益通算とは、ある所得で生じた損失を他の所得控除にあてるこことです。損益通算は以下の4つの所得に限られるため、ソーシャルレンディング の雑所得は損益通算ができません。

引用:国税庁HP 損益通算

2 損益通算の対象となる所得の範囲
所得の金額の計算上損失が生じた場合に、損益通算の対象となる所得は次の所得です。

(1) 不動産所得
(2) 事業所得
(3) 譲渡所得
(4) 山林所得

ただし、次に説明する雑所得内の通算が可能です。

雑所得内での通算は可能です

他所得との損益通算はできませんが、雑所得内でならば通算可能です。つまり雑所得で発生した損失は他の雑所得(別の事業者でのソーシャルレンディングの分配金やブログ収入など)で発生した税金の控除に使えます。

例えば、所得税率20%の人がラッキーバンクで100万円の損失が出たとします。一方、オーナーズブックでは10万円の分配金(利益)があり、その内の源泉徴収税が2万円だったとします。この場合、雑所得内での通算可能なのでオーナーズブックの源泉徴収税2万は控除され、還付金として戻ってきます。

ソーシャルレンディングで損失が発生した場合、トータルで赤字であれば申告はする必要がないのですが、他の雑所得と通算することによって払い過ぎた税金分が戻ってくる可能性があります。

こちらも、電話で税務署に問い合わせてその理解でよいのか確認をしたところ、その理解で合っている、とのことでした。

ソーシャルレンディングの損失は繰り越しできません

次に、損失をいつ申告するかのタイミングに関するお話です。

株式や投資信託の損失の場合は、3年間繰り越して各年分の株式等譲渡所得から控除することが可能です。ソーシャルレンディングの場合はどうかというと、繰越控除は行えません。

例えば(同じ例ですが)、ラッキーバンクで100万損失が出ました。一方、オーナーズブックからの分配金(雑所得)で10万の利益があり、その内源泉徴収税が2万円だったとします。2万円が控除対象になり、損失分から控除した残りの98万は控除しきれなかった損失ですが、その分を次年に繰り越すといったことができません。もしソーシャルレンディングで損失が発生し、その申告をする場合は損失が発生した年の申告に限られます。

雑所得にかかるもろもろの説明を踏まえ、次は具体的にラッキーバンクを例に損失分の申告を行います。

例:ラッキーバンクで発生した損失の申告方法

画面のスクリーンショットをベースに進めていきます。

まずは年間取引報告書をダウンロード

ラッキーバンクのHPにログインし、ログイン後のページに表示されている最初の画面で年間取引報告書の”ダウンロード”ボタンをクリックし、PDFファイルをダウンロードしす。

ダウンロードしたファイルを開くと以下のような情報(抜粋)が表示されます。(1)利益額、(2)損失額、(4)源泉徴収税額の三つが申告に必要な数値情報です。社名や住所も活用します。

確定申告するためにはいくら儲かっていくら損したか、ということが記載されている各社発行のこの情報が必要です。

ソーシャルレンディング事業者を複数分散している場合、事業者数分この年間取引報告書(またはそれに相当するもの)が必要です。まずはPDFファイルなり情報を一通りダウンロードして集めておいた方がよいでしょう。

確定申告の入力画面で入力

ここから先はe-Taxによる申告が前提で進みます。

※注意:スクリーンショットの前後の画面(道なりであったりソーシャルレンディングの申告と関連の低い部分)については一部操作を割愛しています。

確定申告の作成コーナー画面から、道なりに進みます。途中、”入力方法選択”画面では、真ん中の『左記以外の所得のある方』を選択。

作成開始ボタンを押下後、生年月日等を押し、次へ。以下のような項目が並んでいる画面が表示されます。その中で、”雑所得”の”その他”の『入力する』ボタンをクリックします。給与所得がある方は給与所得の部分を入力します(本記事では割愛)。

”雑(その他)所得の入力”画面に遷移します。

”上記以外(報酬等)”の『入力する』ボタンをクリックします。

”個人年金以外の雑(その他)所得の入力”画面に遷移します。

ここから、具体的な入力に入ります。

まず『種目』は”分配金”、『名称』には社名、『場所』には会社住所を記載します。全角28文字制限があるため、一般的に所在の識別ができる範囲内であれば建物名は省略可能です。

続いて、金額の記入です。

年間取引報告書の(1)利益は『収入金額』列に、(2)損失額は『必要経費』列に、(4)源泉徴収税額は『源泉徴収税額』列にそれぞれ入力します。

ラッキーバンクの分の雑所得の申告はこれだけです(この『必要経費』に損失分を入力する、という記入方法については予め税務署に電話で確認をしています)。どれも年間取引報告書から情報を引用します。

余談ですが、上の例ではオーナーズブック(ロードスターキャピタル)、トラストレンディング(エーアイトラスト)の分も記載していますが、同様に年間取引報告書をベースに入力しています。損失(貸し倒れ)が無ければ、収入金額と源泉徴収税額の入力を入力するだけです。また、この他にも経費に計上できるものがあれば、申告しておくことも可能です(例えば、投資をするために購入した参考書籍、デポジット口座へ振り込む際にかかった入金時の手数料、セミナー参加費など)。

細かい部分は割愛しますが、一通り所得や控除をすべて入力し終えたら、後は右下の”次へ”ボタンを押して道なりに進みます。すると、還付金がいくらになるかは計算結果確認画面で自動計算されたものが表示されます。

還付金の例(計算結果確認画面)

計算結果確認画面にたどり着くと、還付金がいくらか、というのが表示されます。私の場合は申告した雑所得が以下の金額でした(その他の所得としては給与所得があります)。

私の所得は雑所得の他に給与所得があり、課税される所得税率は20%となります。損失がラッキーバンク分で前述の年間報告書の通りで116万程あり、計算結果としては以下のような還付額となりました。雑所得内で通算した結果、雑所得分の源泉徴収税額(約20%)がほぼ丸々還付された形です。

ソーシャルレンディングの年間取引報告書の送付は必要?

これもわからなかった点であるため。念のため税務署に電話で確認をしました。

e-Taxで雑所得の申告をするにあたり、エビデンスとなる年間取引報告書ですが、こちらを確定申告の書類添付する必要があるか聞いたところ『雑所得の場合は基本的に添付不要。必要に応じて後日提示を求める場合があります。』とのことでした。

上記の回答だったので、(去年申告時も添付書類の提出はしませんでしたが)今回も書類添付はしませんでした。

後日、税務署から何か聞かれた場合にすぐに情報提示ができるよう、年間取引報告書の情報はまとめておくなどの整理はしておいた方がベターなようです。

※尚、給与所得の源泉徴収票も同様に送付は不要とのことでした。

住民税の天引きを防ぎたい場合は『自分で納付』にチェックを入れる

確定申告に関するおまけの説明ですが、副業とみなされてしまう可能性がある等の理由でソーシャルレンディングの収入が会社に知られたくない場合は、自分で納付する「普通徴収」を選択して申告するのがよいと思われます。

確定申告の画面を道なりに進むと、”住民税・事業税に関する事項の入力”という画面に来ますので、ここで『自分で納付』という方にチェックを入れます。すると後日納付書が届いて自分で住民税を納めることになります。

『自分で納付』にチェックをいれても、必ず会社に収入がバレないといった確証があるわけではないのと、最終的に税務署側の手違いによって特別徴収扱いになってしまっている可能性もあるので、その点は認識しておいた方がよいのかもしれません(もしバレたときは、”資産運用”と答えればよいのかと思いますが)。

おわりに

私は資産運用というとソーシャルレンディングが初めて、確定申告もソーシャルレンディングを始めるまでは行ったことがありませんでした。今年で2回目の確定申告となります。1回目は損失が無かったのですが初めてで色々戸惑いました。2回目は損失分の計算ってどうやるの?という点で戸惑いました。

結局調べたり電話で聞いて何とか申告はしたのですが、なかなか予備知識がなく、今回も時間がかかってしまったという気がしています(申告した後もまだ、合ってるのだろうかと不安がありますが)。次回はもっとスムーズになればと思いますが。基本的には、わからない所があればまず税務署に聞いた方がいい、ということでしょうね。

損失が出て色々ショックもありましたけど、今年の確定申告は色々勉強になりました。

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※注意:本記事に記載している情報は、正確な確定申告方法を保証するものではありません。自身で申告をされる場合、正確な情報を確認したい場合はお近くの税務署、または税理士の方に相談をしていただきますようお願いします。

 

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1件のコメント

  1. はじめまして。
    私もラキバンとみんくれにやられまして、確定申告のやり方を探していました。
    とても参考になります!ありがとうございます!

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